夏が近づくと、暑さで寝付きが悪くなる方も多いですよね。
エアコンが完備されているにも関わらず、暑さや湿気でなかなか眠れないこともあります。
その解決策としては、暑さに対処するだけでなく、睡眠の質の向上を図ることが大切です。
眠りについてのメカニズムを理解し、快適な睡眠を取るために工夫してみましょう。
睡眠には浅い「レム睡眠」と深い「ノンレム睡眠」の2つがあります。ノンレム睡眠にはさらに深い眠りである「深い眠り」があります。
30代以上の方は、6時間半から7時間半の睡眠時間が理想的ですが、最初の4時間が最も重要です。
この時間に深い眠りが2回以上訪れると、大半の疲れがとれるとされています。
深い眠りを取るためには、自律神経の状態やホルモンバランスを整える必要があります。入眠に向けて朝日を浴びることが大切で、メラトニンというホルモンの分泌を促すためにも朝日を浴びるようにしましょう。
よい眠りをとるためには、毎日朝日を浴びることが重要です。
朝日を浴びるとセロトニンというホルモンが分泌され、それがメラトニンという睡眠ホルモンを作ります。メラトニンの働きによって日が暮れると徐々に眠くなり、入眠しやすい状態になります。
朝起きたらカーテンを開けて、朝日を浴びる習慣を作りましょう。
また、休日に昼過ぎまで寝てしまうと、睡眠サイクルが乱れて夜眠れなくなることがあります。休日でも、いつもの起床時間より1時間ほど遅くまでに寝るようにし、睡眠ホルモンのリズムを整えることが大切です。
また、快適に入眠するためには自律神経のバランスも考える必要があります。
自律神経には交感神経と副交感神経の2つがあり、交感神経はストレス時に、副交感神経はリラックス時に働きます。快適な入眠を促すためには、副交感神経が優位になるように心がけることが重要です。
現代社会はストレスが多いため、常に交感神経が優位になりがちです。
特にスマホやPCを見ながら寝る習慣がある人は、入眠困難になる可能性があります。
入眠前のリラックスタイムを大切にし、副交感神経が活性化するよう心がけましょう。
眠りの質を向上させるためには、日々の睡眠環境や習慣を見直すことが必要です。
「座って新聞や本などを読んでいるとき」
― 座って、書物などを読んでいる時には、目を使い続けることで目が疲れてしまい、眠気を誘発してしまうことがあります。
「座ってテレビを見ているとき」
― テレビを視聴している時には、画面から出るブルーライトが目を刺激し、メラトニンの分泌を妨げてしまう可能性があるので、注意が必要です。
「会議、映画館、劇場などで静かに座っているとき」
― 会議などで長時間座り続ける際には、体が動かないことで血流が滞り、眠気を誘発することがあります。
「乗客として、1時間以上続けて自動車に乗っているとき」
― 自動車に乗っている際は、体が安定した状態で移動することが多いため、体がリラックスしてしまい、眠気を誘発することがあります。
「座って人と話しているとき」
― 会話をしている際には、体がリラックスしすぎてしまい、眠気を招いてしまうことがあります。
「座って書類や手紙などを書いているとき」
― 書類を書いている時には、脳が集中し過ぎて疲れてしまい、眠気を誘発してしまうことがあります。
以上のような状況が多い場合、良質な睡眠を得るためには次の点に留意する必要があります。
夜間はブルーライトを避け、リラックスした環境を作ることが重要です。
食事にはトリプトファンを摂取し、健康的な食生活を心がけることも睡眠の質を向上させるポイントです。
さらに、快適な入眠を促すためには夏でも湯船に浸かることが効果的です。深部体温のリズムを整えることで、快適な睡眠環境を作りましょう。
現代社会では、ストレスなどの影響で、多くの人々が深部体温が安定せずにいると言われています。
そのため、入浴を通じて深部体温を上昇させることが重要となります。
深部体温を一度上昇させることで、体内のリズムを整えやすくなり、質の高い睡眠を得ることが可能となります。
ただし、熱すぎるお湯に浸かると、交感神経が活性化され、入眠が困難になる可能性があるため、40℃程度のぬるいお湯に約10~15分ほど浸かることが適しています。
また、就寝の1時間半から2時間前に入浴することで、体温が適切に下がるタイミングを整えることができます。
昼寝は夜の睡眠に影響を与える可能性があるため、夕方以降のうたた寝は避け、昼寝をする際は午後3時までに終え、20分以内とすることが望ましいです。
就寝中のエアコンの使用も重要で、設定温度は27~28℃程度に設定し、風が直接当たらないように配慮することが必要です。冷房効果を最大限に活用するために、扇風機を使用してエアコンの冷風を室内全体に循環させると効果的です。
良質な睡眠を得るためには様々な工夫が必要とされます。スマートフォンの使用を控え、しっかりとした入浴を行うことなどが必要です。
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